004 - 2
彼と二度目のお別れをした
それからは2人の人と付き合った
私は引きこもりで
学校も通信に通っていた
だから友達はほとんど居なくて
いつもネットに明け暮れていた
その付き合った2人もネットで知り合った
1人は付き合ってから一度会ったが
その後すぐ別れた(後に浮気されていたことを知った)
もう1人は会うこともなく別れた
でも付き合った日数は約1年と 一番長かった
その間 Aとは(面倒なので彼のことを今後そう呼ぶ)連絡をたまにとっていた
私は彼氏が出来たことを話した
Aは 「良かったなぁ」 と言ってくれた
これは私の勘違いかも知らないけど
どこか寂しそうだった
嘘か本当かは知らないけど
私と別れてからAは彼女がいないらしい
正直 私が酷いことをしたのに
申し訳なさで溢れた
Aには私と付き合う前に彼女がいた
彼女はAにぞっこんで
私と付き合ってからも 裏垢で愚痴を言ったり
今でも好きだよ と私が見てる前で言ったりしていた
彼女もまた Aとは何度か別れているようだった
彼女達の場合逆で
Aの方が彼女にうんざりしている様子だった
今だから言うけど
彼女とAは 私たちが別れた後付き合っていた
私は知らないふりをしたけど
付き合っていた
世の中にはカップルアカウントというものがあり
恋人同士が2人で愛のつぶやきをするものがある
彼女たちにもそれがあり
その付き合った日数が 私的に衝撃で
1度目 Aと私が付き合う1日前に別れていて
私とAが別れた数日後によりを戻していた
004 - 1
裏切られた
シンプルだね(笑)
そう 裏切られたの
私と彼が出会ったのは 約5年前
もうそんなに経つんだ
いわゆるネット友達 ネッ友だった
私はある投稿サイトで 動画投稿をしてた
彼はそれを見て興味を持ってくれた人だった
はじめて話したのは それとは違う配信サイトだった
それからTwitterやLINEで沢山話す中になった
彼は通話が好きで 夜中や学校帰りよく話した
たのしかった
好きだった 友だちとして
とても気楽で いつもたのしい話をしてくれた
でもある日から彼は 好きだと言ってくれた
最初は冗談だと思って ありがとーって流してた
でもそれがあまりに多くて
ああ 彼は私を好きなんだって気がついた
でも私はその時 好きな人がいて
冗談と受け取って流していた
そんなある日 好きな人に彼女ができた
私はその彼ともよく話してて
彼は私が好きだと思ってたから 普通にショックだった
告白する勇気がなかった私は失恋した
そんな時 寂しさを埋めてくれたのは
彼だった
今日もまた彼は 私に好きだと言ってくれた
本当に寂しかったんだろうね
「じゃあ付き合う?」
軽はずみすぎた
彼は 「え、いいの?」 と驚きを見せていた
「じゃあ付き合わない」
「え!付き合おう!」
私と彼は恋人同士になった
寂しさは埋まった
でも同時に罪悪感もどんどん増えた
長くは続かなかった
3週間ほどで別れた
彼は付き合うとさらに連絡をしてくるようになって
少しでも返信が遅いと
「大丈夫?」 「無視?」 「俺のこと嫌いになった?」
正直 重かった
いつものようにLINEしてる中で
私が態度を悪くしたら
「じゃあもう別れる?」 と言ってきた
このタイミングを待ってた
私は分かったとだけ返して あとは無視した
彼は軽い冗談のつもりで 必死で謝ってきた
私は本当に最低だ
付き合う中で好きになったとはいえ
失恋したから彼と付き合い
重くなったら 彼が悪い風にして別れる
本当に最低だと思う
でも 彼とはもう付き合わない
友達関係がちょうどいいと思った
思ってたのに
彼と数日後通話した時 泣きながら
「ごめん、あの時は冗談で、もうあんなこと言わないから」
どうしてだろう
あんなにもう付き合わないって思ったのに
私は付き合う中で本当にちゃんと彼を好きになってた
だからなのか それとも同情なのか
もう1度付き合ってみたいと思った
私たちはよりを戻した
でもそれも長くは続かなかった
3ヶ月ほど経ったら 私たちは別れた
それからはほとんど彼と連絡を取らなくなった
003
はじめてビールを飲んだ
お酒を飲むのは初めてじゃなかった
一度 失恋に近い思いした時に
どうしても酔いたくて
母親が半分ほど残した酎ハイを飲んだけど
さほど不味くなかった
はじめてのビールは
くそ不味かった
これを好き好んで飲む人の気が知れないなと思った
とにかく苦かった
泡が不味かった
炭酸がきつかった(炭酸が苦手)
野菜とかの苦さじゃない
まずい苦さだった
3時間かけて缶一個飲み終えた
この謎のさみしさを埋めたくて飲んだビールは
不味さだけを埋めて
終わった
いつかこの味を美味しく感じるのだろうか
次は大人しく20歳になったら飲もうと思う
でも10代のうちに飲めてよかった
そう思うことにした
あさろくじ。
002
死んじゃえ
殺したいほど嫌いな人って みんな気軽にいるけど
そういう類の人間じゃない
彼女は
彼女は 美しい人だ
美しくて 美しくて 美しい人
この世の生き物かと何度疑ったか
彼女は生きている物全ての中でダントツに美しい
白雪姫の鏡があれば 映し出されるのは彼女だろう
質問するまでもない
彼女は美しい
天は二物を与えず という言葉がある
でも彼女は違う
特別
この世で一番美しいのだから
彼女が美しくない時はなかった
私が欲しいもの全てを持っていた
彼女の笑顔は誰をも魅了する
その無邪気で 悪そうな笑顔
自分が可愛いことを知っていて 一番だと知っている
その柔らかそうなほっぺたは 誰に触られたことがあるの?
でも彼女が一番美しい瞬間は 泣いている時
無表情で泣いている時
怒ったように泣いている時
苦しく泣いている時
でもそれはどれも自分が美しいと知っての涙
もし 私が彼女になったなら
絶望することはもうないのだろう
彼女は美しい
もう この世に飽きることもなくなるんだ
自分が美しいことを知っていながら 息をするのは
どんな気持ちだろう
彼女はきっと 死ぬ瞬間も美しい
この世で一番美しい
彼女はどんな味がするんだろう
食べれば私も美しくなれるのかな
彼女が死ぬ瞬間はどんな顔をするのかな
泣いてくれるかな
彼女を殺したい
私は彼女が大嫌いだ
美しいあなたがいけないのよ
そうして結局私はその他大勢なのだ
彼女を殺したい
美しいあなた
死んじゃえ。
001
好きな人がいる
彼は私にとって とても大きな存在
大き過ぎる
私が彼に好きだと伝えると 彼は軽率に
「そう言ってくれるキミが好き」
そう答えてくれた
うれしかった 彼に好きだと言われた
私は彼に会ったことがない
顔もまともに見たことはないし
彼がどんな性格かも
何が好きで
どんな人生を歩んできたのか
私は知らない 何も
でも 愛してる
愛してやまない
声だけを聞いて
その優しい口調に似合わない発言
彼の言葉 声 息遣い 咀嚼音 くしゃみ 咳払い 寝息
耳でしか出会ったことがないけれど
好きになるには十分だった
どうかこれからもあなたを愛する私を受け入れて
いい夢を
おやすみなさい
愛してます。